五平餅は信濃・遠州・三河にまたがる山間地(三遠南信地方)において、一般家庭でも作られる郷土食です。その起源は、山の祭典で、神前へ供えるため、御せん米を入れて作られたものであったといわれています。ですから、五平餅の最初は軍配型で、神前に飾る御幣束を象ったものでした。現在もその形は、当地方の山間地で作られている五平餅(わらじ型のいわゆる「板五平」)として残されています。
しかし、こうした五平餅は、食べにくい形であったり、大量に作るには不向きであったりしたため、現在のように、丸い餅二個を竹串で通した形が考案され、飯田を中心に一般化しました。
その創案者が、砂払の十数代前の当主であったということから、当館が「元祖五平餅」を名乗らせていただいております。
最初五平餅は、御幣束の形をした餅ということで、「御幣餅」と表記されていましたが、その形を改めると同時に、名前をより親しみやすい「五平餅」と改め、今日に至っております。
山国南信州の歴史と生活の味、五平餅を是非ともご賞味ください。
五平餅はその場でお召し上がりいただくこともできますし、お持ち帰りいただきこともできます。お気軽にお申し付けください。